「要件定義があいまいで炎上」を防ぐ - 要件定義手法USDMの導入手引き

Q.ソフトウェア開発で不具合や手戻りが多い原因は要件定義にあると考えていますが、要件定義の問題をどのように解決すればよいでしょうか?
A. 実績ある要件定義手法「USDM」の導入がお勧めです。USDMを正しく導入できる自信がない場合は、有識者のサポートを受けながら慣れていくと良いでしょう。
プロジェクト炎上の7割は要件定義が原因(※)
「仕様変更が止まらない」「認識齟齬で手戻りが発生」「スケジュール遅延が常態化」
――開発現場の管理職の多くは、こうした悩みに心当たりがあるのではないでしょうか。
これらの問題は原因が要件定義にある場合が多く、実際、プロジェクトの成否は要件定義フェーズでほぼ決まると言われています。しかし多くの現場では、要件定義の重要性は理解していても、「具体的にどう進めればよいか分からない」「属人的なスキルに依存してしまう」といった課題に直面しています。
(※) https://www.cio.com/article/255253/developer-fixing-the-software-requirements-mess.html
なぜ要件定義で問題が起きているか?
要件定義で問題が起きている場合、メーカーやSIerなどを問わず
・そもそも要件定義という工程が明確に存在しない
・「〇〇の規格に準ずる」や前機種の使いまわしなど、要件定義が形だけのものになっている
・要件定義という工程はあるが、実質的に設計をしてしまっている
が原因であるケースが多いです。これらのケースの場合、正しく要件定義に取り組むためには
① なぜ要件定義が重要かという啓蒙から始める
② 我流で「なんとなく」の要件定義ではなく、正しい手法を学ぶ
③ 正しく要件定義ができるようになるまで、実践サポートを受ける
というステップが必要になります。
解決の鍵は清水吉男氏提唱の要件定義技法「USDM」にあり
USDMは自動車などの製造業を中心に広く採用され、標準的な要件定義として定着しつつある要件定義手法です。自動車などの製品に搭載されるソフトウェアは、リリース後は容易に修正することができないため、上流工程での品質向上が極めて重要になります。なぜそのような業界でUSDMが採用されているかと言うと、
・「要求」「理由」の概念の採用で、正しく要求を捉えやすい
・要求と仕様を階層化して整理するので、ヌケモレが起きにくい
・書き方のマナーがあるため、人によるばらつきを防ぎやすい
・派生開発にも有用で、変更を正しく織り込むことができる
というメリットがあるからです。USDMは製造業に特化したものではなく、あらゆる業界に適用でき、要件定義のベストプラクティスと呼べる存在です。
USDMの詳細は https://www.eureka-box.com/media/column/a19
派生開発へのUSDMの適用は https://www.eureka-box.com/media/column/a34
をご覧ください。
USDM導入の失敗事例
USDMは非常に有用な要件定義手法ですが、形だけの導入になってしまうことでUSDM本来の効果が発揮されないケースも見られます。その原因は、従来書いてきた設計書や仕様書を単にUSDMのテンプレートに変えて、仕様のサマリーを要求欄に書いたり、要求の裏返しでしかない理由を書くという形に留まっていることにあります。これでは単に「書く欄」が増えたことによる工数が増えるだけで、狙った効果は得られません。
USDM導入成功への手引き
USDMの導入に失敗しないためには、前述の3ステップで導入することが理想です。
① なぜ要件定義が重要かという啓蒙から始める
② 我流で「なんとなく」の要件定義ではなく、正しい手法を学ぶ
③ 正しく要件定義ができるようになるまで、実践サポートを受ける
②の「学ぶ」については、世の中に様々な研修やオンライン学習、書籍が存在していますが、①③が抜けていたり不十分であることで、前述のような失敗事例に繋がるリスクがあります。
「学習だけ」では現場は変わらない - ①~③を網羅したEureka Box
Eureka Boxはシステム/ソフトウェア開発エンジニアのためのオンライン学習サービスで、要件定義などの上流工程の開発技術のコンテンツが特に豊富です。Eureka Boxをおススメする理由を、先ほどの3ステップに沿ってご紹介します。
① 現場経験豊富なコンサルタントによる事例を交えた啓蒙
「なぜ自分たちの組織で要件定義に取り組むのか」をエンジニアに説明すること自体は管理職やリーダーであれば可能だと思います。しかしそれだけではエンジニアが本気で動かず、困っている方が多いのではないでしょうか。
Eureka Boxは、様々な開発現場でUSDMの導入や実践支援を行ってきたコンサルタントが運営をしています。またEureka Boxでは契約いただいた企業ごとに、「開発よろず相談会」というオンラインミーティングをご利用いただけます。この「開発よろず相談会」の時間を使って、コンサルタントが事例を交えたセミナーを行うことで、啓蒙を行うことも可能です。
また過去大変好評だった、要件定義の啓蒙にもなるウェビナーのアーカイブをEureka Box上で配信しています。無料会員登録をしていただければ視聴可能です。

- 各連載コラムの全容、未公開コラムも一気にまとめて読める(一部動画解説付!)
- USDM(要求記述)、MBD(モデルベース開発)、システムズエンジニアリング、AWS Greengrass(新世代エッジエンジニアのための技術講座)など、ソフトウェア開発に関わる知識がギュッと凝縮、困った時のお助けアイテムとしても長期で活用出来る
- ソフトウェア開発に関わる無料お試しコンテンツも充実
② 正しく、分かりやすく、かつ”実践的な”学習コンテンツ
学習コンテンツが正しくかつ分かりやすいことは、どの研修、オンライン学習でも当然満たしていますが、Eureka Boxはそれに加え「実践的である」ことを特長としています。この特長は、様々な開発現場でお手本となるUSDMでの要件定義書を作成したり、お客様の書いた要件定義書をレビューしてきたコンサルタントが運営しているからこそであり、Eureka Boxにしかない特長です。
例えば様々な開発現場で、あるいはEureka Boxの利用者から頂いた実践で出てきた疑問、困りごとに対する回答もコンテンツとして掲載しており、「学習だけでなく、そのあとの実践の時も手元に置いておきたい」実践的なコンテンツになっています。
③ AIやコンサルタントに質問・相談しながら実践できる
どれだけ学習したり演習に取り組んだとしても、実際の開発においていきなり100点の成果物は作れないことは、USDMに限らずあらゆる開発技術において生じる問題です。
「学んで終わりにせず、実務にコミット」を掲げるEureka Boxでは、コンサルタントにオンラインミーティングやチャットで質問・相談できる「開発よろず相談」、いつでも気軽に質問できる「開発ナビAI」を提供しており、USDM導入を徹底的に支援します。

まとめ - Eureka Boxで安く確実にUSDM導入を成功させる
以上のように、Eureka BoxはUSDM導入を成功させるためのステップを網羅した、これまでにないオンライン学習サービスとなっています。
「要件定義があいまいで炎上」という課題に対して、「書籍や研修だけでは確かに不安」「けどコンサルティングや請負だと費用が掛かりすぎる」と感じている方は、Eureka Boxの特長や価格、お得な使い方を掲載している以下の無料資料をぜひダウンロードしてみてください。