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ソフトウェア開発の人材を増やすために必要なこと

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ソフトウェア開発の人材を増やすために必要なこと

【ソフトウェア開発現場ルポ 後編】

近年、IT人材の不足が叫ばれている製造業。システムの老朽化、経験値と技術レベルが高い社員の高齢化、設備投資の遅延といった課題を抱えているなかで、DXがなかなか進まず、品質や生産性を向上できずにいる企業が増えています。

自動車業界も、IT人材の採用と育成が急務となっています。EVシフトと同時に、SDV(ソフトウェア・デファインド・ビークル)化の競争が激化しており、自動車に組み込まれている電子機器の制御を担う車載OSや、さまざまな機器に最新のソフトウェアやコンテンツを送信するOTA(Over-the-Air )の技術があるソフトウェア開発エンジニアが必要とされています。

「ソフトウェア開発のエンジニアのニーズが高まり、優秀な人材の取り合いとなっているなかで、採用だけで必要な人材を調達するのは難しくなっています」。エクスモーションの渡辺社長は、自動車業界をはじめとする製造業は、早期に人材育成に着手する必要があるといいます。

今回は、人材不足が深刻化しているソフトウェア開発領域について、優秀な技術者を育てるために必要なことを渡辺社長に語ってもらいました。

渡辺 博之

渡辺博之 プロフィール

株式会社エクスモーション 代表取締役社長

<主な社外活動>
情報処理推進機構(IPA)社会基盤センター 社会実装推進委員/組込みシステム技術協会(JASA)副会長、ET事業本部長、ET展示会事業運営委員長、イノベーションチャレンジ実行委員長、プラットフォーム構築委員長、組込みIoTモデリングWG主査/ETロボコン実行委員会 共同企画委員長



正しい開発プロセスと技術を学べる場が必要

2023年の春以降、大手自動車メーカーが続々とソフトウェア人材の強化について方針を打ち出しています。ホンダはインドのソフトウェア開発会社と連携し、2030年までに開発人材を1100人増やすと発表。トヨタは2025年までに社員9000人を対象にリスキリングを推進し、将来的にはグループ全体で約1万8000人の体制を構築するとしています。

部品メーカーを含む多くの企業が、ハードウェア開発に携わっていた社員をソフトウェア領域に転身させる意向を示しています。これに対して、「必要なことだけど、難易度は高い」という渡辺社長は、業界の課題を指摘しています。

「大手企業のソフトウェアの内製化は、時間がかかりそうです。というのは、業界全体を通じて、組織をマネジメントできる人材と上流工程から関われる人材が少ないからです。正しい開発手法を教えられる人材がいなければ、現場で指導して人を育てるのは限界があります」

エクスモーションが展開しているソフトウェア開発技術者のオンライン学習「Eureka Box(ユーリカボックス)」は、企業の開発現場の課題解決を手がけてきたコンサルタントやエンジニアが実践したナレッジを軸にプログラムを開発してきました。

「開発の組織改革やシステムと製造プロセスの見直しを進めながら、適切な開発のノウハウを持つ技術者を育てるのが難しいのは事実です。それでも、両方やらなければならないというのもわかります。であれば必要なのは、正しい知識を習得すること。Eureka Box(ユーリカボックス)は、現場で活かせる実践的な知識とノウハウに特化したプログラムであることにこだわっています」



ご不明点・ご相談ごとがあれば
お気軽にご連絡ください

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Eureka Boxは厚生労働省が実施している助成金、人材開発支援助成金の適用対象となります。

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技術の本質を深く理解できればチャンスが広がる

渡辺社長は、もうひとつ重要なこととして「技術の本質を理解すること」といっています。

「元技術者の感覚でいうと、日常的な技術の習得は表層的になりやすいんですね。困っていることを解決したいわけだから。でも、ひとつの技術について根っこのところまで理解すると、新しい技術が必要となったときにマスターしやすくなります」

「よく、語学をひとつ学ぶと、他の語学の習得が楽になるというでしょう。ひとつの技術領域を極めて、2つ3つと広げていくと、共通の概念が見えてきます。3つ習得できたら3倍ではなく、9倍になっているような感覚ですね。ただしそこまでいくには、最初のひとつを深く理解する必要があります」

自動車メーカーや製造業の企業がめざしているのは、単純に技術者を増やすことではなく、ソフトウェア開発を適切に進められる強い組織を構築することでしょう。マネジメント人材やハイレベルの技術者の不足が課題となっている今、早期に手がけるべきは、有望な人材の本質理解を促すことです。

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 企業も技術者も具体的なプランを考える必要がある

実践的な技術とノウハウを学べるEureka Box(ユーリカボックス)を展開しつつも、「これだけでは足りない」という渡辺社長は、生成AIを活用した業務課題解決のツールを構想しているそうです。

「ソフトウェア開発のエンジニアが、仕事で出くわした悩みや疑問を解決できるツールが必要です。現在は、大手企業がシステムや製造プロセスを刷新しようとしている状況なので、ネットコンテンツで解決策を探しても正しいものが出てこないんです」

「Eureka Box(ユーリカボックス)で体系的に学んだうえで、現場で課題をクリアした経験値を自分のなかに定着させられる支援も重要と考えています。これを実現するために必要なのは、生成AIに正しい技術や知識をインストールすること。そこにエクスモーションの存在意義があると自負しています」

これまでハードウェアや部品の製造に携わっていた技術者をソフトウェアにシフトさせていかないと、企業も社員も行き詰まる可能性があるという渡辺社長。「企業や組織は、どうやって全体の技術力を向上させていくのか、社員であればどういうキャリアプランを描くのかを具体化しなければならない状況に迫られている」といいます。



エンジニアの独学・スキルアップに!
他では学べない上流工程学習が充実。

「正しい開発プロセスと技術を学ぶ」「技術の本質を理解する」これを前提として、「現場で活かせる実践的な知識とノウハウに特化したプログラム」であることと「上流工程から関われる人材の育成」にこだわったのがオンライン学習Eureka Box(ユーリカボックス)です。

ソフトウェア開発技術を学ぶ!
オンライン学習 Eureka Box(ユーリカボックス)
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Eureka Boxは無料会員登録だけでも以下の特典が受けられます。

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  2. USDM(要求記述)、MBD(モデルベース開発)、システムズエンジニアリング、AWS Greengrass(新世代エッジエンジニアのための技術講座)など、ソフトウェア開発に関わる知識がギュッと凝縮、困った時のお助けアイテムとしても長期で活用出来る
  3. ソフトウェア開発に関わる無料お試しコンテンツも充実


さいごに

ソフトウェア開発事業を拡大したい企業や、組織の技術レベルの底上げを図りたい責任者にとって、多くの企業が技術者不足に悩む現状はチャンスでもあります。Eureka Box(ユーリカボックス)に興味がある方、組織としての活用法を知りたい方は、ぜひお問い合わせください。

インタビュー・執筆者
Mr.O-Exm
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