第3回 要求仕様の記述マナーによりミスやモレに気づきやすくなるUSDM。その作成手順を図解で紹介。
第3回 USDMコラム
USDMとは、ソフトウエア開発の上流工程で必要となる、正確な要求記述、要求仕様を定義する技法で、製造業をはじめ多くの企業に導入されています。
今回は要求仕様をUSDMで整理する場合の実際の作成手順から、基本的な構造までをご紹介いたします。
本コラムではUSDMとは?の基礎から応用までを、数回に分けてわかりやすく解説していきます。
目次
USDMの作成の流れ
実際にExcelでUSDMを作成する流れを紹介します。
※引用 Eureka Box(ユーリカボックス)はじめてのUSDM USDM作成の流れ
https://member.eureka-box.com/products/10/categories/4909959/posts/16531107
要求仕様をUSDMで整理する場合の流れは、非常にシンプルです。
最初に、要求を記述します。次に、要求を分割・階層化します。最後に仕様を導出します。
詳しく見てみましょう。
要求を記述する
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要求を分割
範囲の広い要求を、見通しが良くなるように分割します。
この要求が上位の要求になります。
1つ1つの要求が範囲を持ち、もれなく、だぶりのないように分割します。
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要求を分割・階層化する
単純な要求になるように、上位要求、下位要求の形で階層化・分割します。
上位要求は複合的な要求であるのに対し、下位要求は単純な要求になります。
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要求から仕様を導出する
要求の目的語と動詞から仕様を引き出し、“Specify”できるレベルに詳細化します。
下位要求から仕様が導出された形になるようにします。
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Eureka Boxは厚生労働省が実施している助成金、人材開発支援助成金の適用対象となります。
USDMの基本的な構成
はじめに
USDMの構成要素は7つあります。1つ1つ説明します。
https://member.eureka-box.com/products/10/categories/4909959/posts/16531114
①キーワードラベル
1番目は、キーワードラベルです。キーワードラベルは、エクセルではA列に相当し、馴染みの用語や別名を添えて、要求や仕様の一覧性を良くします。
要求を一言で表現したものがラベルです。
②要求
2番目は要求です。要求は、目的語と動詞を使って振る舞いを表現し、仕様化の範囲、つまりゴールを明確に記述します。
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③理由
3番目は要求の理由です。理由には、認識のズレを抑えるために、その要求が必要な理由や背景を記述します。
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④説明
4番目は説明です。説明には、動きの事例、前提事項、用語定義など、仕様の理解を助ける内容を記述します。
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⑤仕様
5番目は仕様です。要求の具体的な実現方法を合意できる、つまり、「Specify」できる形で記述します。
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⑥仕様ラベル
6番目は、仕様ラベルです。仕様ラベルは、白抜きの四角(□)で表現します。 □には2つの意味があります。
・仕様であることを示し、要求と明確に分離する意味を持ちます。
・「レビュー済み/実装済み/テスト済み」などのステータス管理に用います。
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⑦グループ
7番目はグループです。グループは、要求や仕様の数が多い場合に、小さな集合に分割して範囲を限定します。
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